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大野side



あの日から、
ニノが上機嫌だ。

そんなにシたかったのか？

…いや

それとも何か他に──…


…ますますニノが
わからなくなる。


「智、次の休み、
いつ空いてる？

よかったら翔さんたちと
どっか行かない？」

「っえ、」


一瞬だけ呼吸が止まった。

翔ちゃんたちと…ってことは、
相葉ちゃんも来るわけだよな？

…なんで？



「いや、かな…？」


困ったような顔するニノ。

いや、困ってるのは
こっちなんだが…


「…いい、よ。」

「ほんと！？
じゃあ翔さんに
連絡しておくね〜」


……翔ちゃんばっかりだ。


最近のニノは、
翔ちゃんばっかり。

翔さん、翔さん、って
ずっと言ってる。



「…なんで、」

「え？」

「…なんでもないよ。」



ニノから視線を逸らして、
スマートフォンの
電源を入れた。



“新着１件”

と表示された画面。


相葉雅紀 さんからの
メッセージがあります。


なんて、畏まって書かれてる。


ふうっと嬉しくない溜め息を吐いて
画面をタッチした。