無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

手が触れる度、
きゅんっ、てして。


胸の奥の方がむずむずしてきて。


「…はぁー…」


テーブルに肘ついて
溜め息ついて。

テーブルに飾ってある花に触れてみた。


はらり、と花びらが舞い落ちる。




ああ、なんだろう。

この気持ちはなんなんだろう。


今すぐにでも会いたいけど、
会ったらどうにかなりそうだ。


「…好き」


何度口に出しても、
どこか遠い気がして。


どうしても、
その次の言葉まで辿り着けない。


「わかってるよ、…そんなこと…。」


…言えない。



好きの次の言葉なんて、
言えたもんじゃないよ。


翔さんみたいに、
ポロっと言えたらいいのに。



「…掃除しよ、」


考えてても一日終わっちゃうから、
どうせなら有意義に使おうじゃないか。




…そうでもしないと、
俺が不安で潰れてしまう気がしたんだ。

ただ、それだけだ。