
ペットではなく家族です。
第13章 亀吉の迷い
亀吉「でもまさか…(笑)」
愛莉「何よ…」
亀吉「まさか僕と恵がセックスしてると
思うなんて、すごい想像力だよね」
愛莉「…だって」
亀吉「恵は僕にとって母親みたいな存在
だから恋愛対象にはならないよ」
愛莉「そんなのわからないよ、その時に
なってみないと…」
亀吉「わかるよ、絶対にならない」
愛莉「でも」
亀吉「恵は今でも吉蔵の事を愛してるし
僕は結局、亀だから」
愛莉「…」
母は父を愛している
亡くなって数年経った今でも
それに自分は今は人間ではなく亀だから
人間ではないから
だから亀吉は母とセックスする事はない
逆を言えば母が父を忘れていたら
亀吉がもし人間だったら
どうだろう…
愛莉「本当は好きなんじゃん…」
亀吉「好きだよ」
愛莉「…」
亀吉「恵の事は好き、だけど同じくらい
愛莉も好きだよ」
愛莉「取って付けた様な言い方…」
亀吉「違うよ」
愛莉「…」
