
DAYS
第37章 secret OANM×S
何か切り出そうとしても、
頭がボーッとしていい言葉が出ない。
それはみんな同じみたいで、
ニノなんかトロンとした目で…。
…トロンとした目?
嫌な予感がした。
翔の方を見てみれば、何だか
思わせぶりな笑みを浮かべている。
体が熱い。
「…翔?」
「あぁ。智くんは気が付いたんだね。」
そういえば、使ったことあったっけ?
おちゃらけたような口調で話す翔に
怒りを覚えて、掴みかかろうと立ち上がるけど
ひどい眩暈がしてそれは叶わない。
「無理だと思うよ?
体が動かせないのに、熱くなるでしょ?」
楽しそうに、本当に楽しそうに笑う。
この状況を呑み込めているのは俺だけ。
ニノも松潤も相葉ちゃんも気が付いてない。
「大野さん…っ。
熱い…っ。何か変っ。」
音を上げたのはニノ。
俺だって助けてやりたいけど、
でも体が動かない。
「ニノ。俺が助けてあげる。」
「やだっ。」
「俺のこと、好きでしょ?」
翔は徐に自分のシャツに手を掛けると、
脱ぎ始めた。
身にまとう全てのものを脱いだ。
一糸纏わぬ翔は、でも、やっぱり、だけど
綺麗だった。
「俺が落ち着かせてあげる。」
「翔さー…んんっ。」
体が熱い。
頭が働かない。
体は動かない。
ああ、そうだ。
もう全部全部このせいにしてしまおうか。
「みんな、俺が欲しいでしょ?
もらうからね。 みーんな。」
-end-
