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DAYS

第32章 オールリクエストshort story♡





M side



同じ部署の同僚であり、
俺の最愛の人、和。



和は、滅多なことじゃ弱音を吐かない。


どれだけ忙しくったって、
絶対に手を抜いたりしないで
全ての仕事に真剣に取り組んでる。


部長に無茶な仕事を頼まれても、
後輩が失敗しても、上手くフォローして。

パソコンに向かって、ひたすらに
仕事をしている。


そんな和のことを、俺は尊敬している。


でも、それ以上に心配だった。
それと同じくらい、寂しくもあった。


俺にくらい、甘えてほしいとか。
俺を頼って、とか。

そんなことばかりが頭を占める。



しかも最近、どんどん会う回数も減ってる。
和はずっと何かに耐えているようで…。

俺が、

「今日、家に行ってもいい?」と
メールしても、

「ごめん、今日は…。」

そんな返事が増えた。


初めは、疲れてるんだろうって

「そっか、また今度ね。
ゆっくり休めよ。」

こんなメールを送ってた。


だけど最近は、分からないんだ。

会社でも、話すのはおろか、
目を合わせることさえしなくなって。


和の顔から、笑顔が消えていた。


いや、正確には、笑ってはいるんだけど、
でもそれは『本当の笑顔』じゃなくて、

無理をしている時の笑顔。


きっと、他の人は気が付いていない。
和が上手くやってるから。


でも俺には分かるよ。

ずっと見てんだから。



なぁ、何があった?


和から何かアクションを起こすまでは、
見守っていようと思ってた。

だけど、もう見てられないから。


『明日、どうしても会いたい。』

そうメールを送れば、

『うん、分かった。俺が行くよ。』


そうメールが来た。


ベッドの上、目を瞑って考える。


明日は、金曜日。

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