
DAYS
第32章 オールリクエストshort story♡
俺が起きても、智くんは寝てた。
智くんの寝顔は、
どれだけ見ててもが飽きない。
むにゃむにゃと口を動かす感じが、
すっごい可愛い。
もう何時間も見てられるなぁ…。
「って、ホントに1時間たってんじゃん!」
気がつけば、ずっと智くんを見てた。
時計は1時間も進んでいる。
「こんだけ見てたら、普通気づくでしょ。」
さすがに寂しくなって、
鼻をきゅっとつまんでみると、
「んんんんんー…。
カキフライに、殺される…。」
「ふはっ、なにそれ。」
どんな夢見てるの?智くん。
髪を指でくるくるしながら、
寝顔に問いかけても、返答はない。
だけど、心なしか笑ってる気がする。
今日は幸いオフ。
久しぶりだし、どこかへ行こうかなと
計画してたけど、まさか昨日、ここまで
燃えるとは思っても見なかったから。
予定も全部キャンセル。
たまには、まったりするのもいい。
「さーとしくん。」
名前を呼ぶ度に、心が温かくなる。
そんな人、今までも、これからも
現れることはないと思う。
「んんー…。
翔くん?」
「おはよう。」
「おは、よう…。」
まだ、うつらうつらしてる智くん。
寝癖がひどいよ?
「ねぇ、翔くん。」
「ん?」
「キス。」
「え?」
「キス、して。」
おはようのキス。ほら、あるでしょ?
そんなことを言うもんだから、
堪ったもんじゃーない。
いつだって、どこだって欲しい。
それは智くんだって同じ。
年を重ねて性慾が尽きたって、
キスで心を感じられるから。
「遅い。早く。
今すぐキスして。」
3秒見つめ合ってから、キス。
今日の朝も長くなりそうだ。
-end-
