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DAYS

第32章 オールリクエストshort story♡







「え、今好きってー…」
「言った。相葉さんが好き。

だけど、ダメなんだって思ってた。
相葉さんのことを好きになっちゃ、
ダメなんだと思ってた。
だから諦めようって…。

でもやっぱりダメで。」


俺を見つめるニノの瞳は
至って真剣で。

だけど、仔犬みたいにうるうるしてて。


何だろうな…。

無性に守ってあげたくなるんだ。



「傷つけてごめん。

俺、やっぱり相葉さんがー…」
「好き。」
「…え。」
「俺もニノが好き。」


ニノが、驚いた顔をしてる。

俺だって驚いてる。
自分の口から、すっと出てきた言葉を
まだ俺も理解出来ないんだから。


「あ…、え?

え?今、俺何て言った?」
「好きだって…。
俺のこと、好きだって言ってくれたぁ。」


そう口に出した途端、
ボロボロと泣き出すニノ。

その背中をさすって、
オロオロしてる俺。


ジュニアの頃とは、
いつの間にか逆転してる。


人見知りで泣き虫だった俺を、
いつだってニノは支えてくれて。
一緒にいてくれて。

「大丈夫だよ。」って、
今もあまり変わらない、小さな手で
俺を包んでくれてた。

今思えばその時からきっと、
俺はニノのことが好きだったんだよ。



「も、ダメだと思ってた。」
「ん?」
「自分がそうしたクセに、
もう相葉さんに嫌われたって思ってた。」
「そんなわけないよ。」


傷ついたのは、ニノが好きだったから。
寂しかったのは、ニノが隣にいなかったから。

分かってしまえば簡単なこと。


「…帰ろっか。」
「うん。」
「俺の家、おいでよ。」
「…うん。」


さっきはあんなに威勢よく
「好きだ」って言ったニノも
顔を赤くして頷いてくれた。

それがまた可愛くて。


これから、こんなニノを独り占め
できるの?

堪んないな、ほんと。



来る日も来る日も、ニノだけ。

Day after Day...



-end-

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