
DAYS
第31章 Make your ... O×N
O side
俺の腕の中で、ポーっとした顔を
してるニノ。
いつものポーカーフェイス、
出来てないじゃん。
顔、緩んじゃってるよ?
こんなこと言ったら、
もう2度と抱っこなんてさせてくれなさ
そうだから、胸の中に仕舞っておく。
アトリエのドアを開けば、
「わぁ…。
すごいいっぱいある…。」
「これでも少ないほうだよ。」
ニノは、画材道具の数に驚いて
目をぱちぱちしてる。
可愛いったら、ありゃしない。
「…ここに誰か入ったことある?」
唇をきゅっと尖らせて、
そんなことを言う。
「和也が初めてだよ。」
真っ直ぐそう言えば、
「そう。」
そんな素っ気ない返事だけ。
だけど、チラっと顔を見れば
嬉しそうな顔。
手の甲で、口元を隠してるつもり
何だろうけど、隠しきれてないよ。
その仕草が可愛くて、
その表情がもっと見てみたくて、
「わっ、ちょっと!」
せっかくの可愛い表情を隠してた、
ニノの手を除けてみる。
…あ、今抱っこしてたんだ。
そのことをすっかり忘れて、
ニノの体から手を離したもんだから、
床に真っ逆さまになるニノの体。
「ったぁー…。」
「あ、あ、ごめん!」
「もう、ほんっとにあり得ない。」
プンプンしてるニノ。
唇を尖らせて、ブツブツ言ってるのが
可愛くて。
思わずチュッとキスをした。
「…ごめんね?」
両手で頬を包みながら、
真っ直ぐに見て言えば
「ば、ばっ…か。」
包んでる頬が熱くなっていく。
ニノって、こういう真っ直ぐな
言動に弱いんだね。
