
Doki Doki⛔️one way love〜一方通行の恋
第9章 9
アラームでの音で目を覚ます
昨夜はなかなか寝付けなかった
寝返りを打ってばかりいて結局何時に寝たのかわからない
雛は機械的に身支度を整えると部屋を出た
「おう、おはよう」
「お、おはようございますっ」
駿の顔を見たら昨日のキスを思い出して顔が熱くなってしまった
平静を装ってなんとか洗面所まで行き顔を洗う
「昨日、お得意先どうだった?」
「改めて係長にご連絡いただけるそうです」
「そうか、わかった」
「係長、もう風邪は治ったんですか?」
「ああ、熱は下がった」
「そうですか、良かったですね… じゃ、私は先に出ますね」
「ああ…」
雛は手早く仕度するとさっさとマンションを出た
係長、いつもと変わらなかった
お粥は食べてあったみたいだからやっぱり誰かと間違えてたんだ
それとも誰だかわかってない?
いや、下手したら覚えてないのかも!
とちらでもいい…
どちらにしても係長の相手は雛ではないのだから
昨日のキスは忘れよう
雛は駅までの道を歩きながらぷるぷると首を振ると改札を通り抜けた
