
Doki Doki⛔️one way love〜一方通行の恋
第5章 5
「あー… 美味しかったぁ」
「それは良かった」
お目当ての店が満席で近所の居酒屋で結局、速水にご馳走してもらいご機嫌な雛
「次はもっとお洒落なお店に案内するから」
「はいっ、楽しみにしてますねっ」
「部屋、寄ってく? DVD、何か観たいのあったら貸すよ」
「わーい、お借りしまーす」
「どうぞ」
「お邪魔しまーす… わあ、綺麗にしてますね」
「意外だった?」
「いえっ、そういうわけじゃないですけど」
「今コーヒー淹れるからDVD好きなの選んでて」
「はーい」
「コーヒーどうぞ、そこ、座って」
「ありがとうございます、うーん、いい香り」
「砂糖とミルクは?」
「はいっ、いただきます」
「DVD気に入ったのあった?」
「これ、借りて行ってもいいですか?」
「どうぞ」
「美味しい!」
「そう? 良かった」
「あっ、コンビニ寄って何かお菓子買ってくれば良かったですねー」
「ん、そうだね」
「このお部屋、落ち着きますねー、いいなぁ、一人暮らし」
「雛ちゃんも一人暮らしでしょ?」
「えっ、ええ、まあ… そうなんですけど」
「良かったら次はDVD観に来る? 少し音にこだわってるんだ」
「いいんですかっ? 是非、是非、楽しみにしてますっ」
「週末、また時間ある時メールするから」
「もう、週末はいつでもOKですよー」
「雛ちゃん、何処か出掛けたりしないの?」
「いえいえ、ぜーんぜんっ」
くすっ…
「そうなんだ」
「あ、もうこんな時間、私、そろそろ帰らなくちゃ」
「あ、ああ、そうだね」
「ご馳走様でした」
