
君は少しも悪くない。たぶん
第6章 One Step
背中を擦っていた手が、どんどん下へと下がっていく。
その手にさえも何かを期待してしまう自分が、怖かった。
そんな意思とは裏腹に感じてしまうカラダ。
シゲの手が、俺の尻のラインをなぞる。
「さとしのおしり、きれい」
「ちょっ…シゲ何言ってんのっ!?」
「ふふ…さとし、顔真っ赤」
「ウソ!?」
思わず両手で顔を隠そうとすると、頭上に束ねられた。
「俺に顔、見せて」
…恥ずかしい。
シゲの指が後ろの口を撫でる。
「挿れるよ」
どちらかというと断定的にいったんだから、従うしかない。
シゲの指が入ってくる。
「うっ…」
圧迫感がスゴい
…なんだろ、このかんじ
「いたっ…い…」
痛くて、苦しくって
「だっ、大丈夫!?ちゃんと息してよ?」
俺の両手を押さえていた手が、いつのまにか俺の頭をよしよしと撫でていた。
なんか子供に戻ったみたいで。
リラックスできた。
