テキストサイズ

未知夢

第16章 変貌

 繁はまた、ため息をつき、ゴミをすてるために立ち上がった。


 ゴミをくずかごに入れると、一緒グラッと体がふらついた。


「なんだよ……もう年なのか?」


 ふと、気が付けばアパートの前にいた。一瞬だった。


「あれ?」


 いつここまで来たのかまったく記憶にない。


「……?」


 頭がボォーっとする。


 繁は何が起こったのかまったくわからない。


 すると、1台のパトカーがアパートの前に止まった。


 繁はとっさに隠れる。


 パトカーから一人の男が降り立ち、階段を上がって行った。


「あ、たしか刑事刑事だ。まさか、逮捕? あいつ……綾子ちゃんとどこか逃げてんだろ? たしか……」

 しばらく様子を見る。


 数分後……。


 この世界の繁は連行された。


「ちょっと待って、俺じゃない!! もう一人いるんだ。俺と同じのがもう一人いるんだ」


「話は署で伺おう」



ストーリーメニュー

TOPTOPへ