
未知夢
第14章 滝繁
「い……いい加減なことを……」
森屋はソファーに寝そべりながら頭を上げた。
「いい加減も何も、もし俺がここにいなかったらお前、俺にグサグサに殺られてたはずだ。その傷でわかるだろ」
森屋の脇腹からドクドクと血が滲み出る。
綾子は自分の携帯電話で病院に連絡していた。
「う、うぅ……」
もう一人の繁は項垂れ ながら泣きだした。
繁はソッと、手を離すと、もう一人の繁は床に跪いた。
「俺はよう……何をやってもダメなんだよ……こいつが現れてからいい所は全部持っていかれた。俺が好きになった女性は全部こいつが手をつけやがるし、挙げ句に憧れのアイドルまで汚されてよ……綾ちゃんの苦しみをわかってねえだろ!! サッカー部じゃ、1年後輩のこいつに追い抜かれてレギュラー奪われたり、俺が二浪してやっと受かった大学に、こいつが1つ先輩で君臨しててよ……違う大学行けよって!!」
ハッキリとした口調で思いの丈を泣き叫びながらすべてを吐き出した。
森屋はソファーに寝そべりながら頭を上げた。
「いい加減も何も、もし俺がここにいなかったらお前、俺にグサグサに殺られてたはずだ。その傷でわかるだろ」
森屋の脇腹からドクドクと血が滲み出る。
綾子は自分の携帯電話で病院に連絡していた。
「う、うぅ……」
もう一人の繁は項垂れ ながら泣きだした。
繁はソッと、手を離すと、もう一人の繁は床に跪いた。
「俺はよう……何をやってもダメなんだよ……こいつが現れてからいい所は全部持っていかれた。俺が好きになった女性は全部こいつが手をつけやがるし、挙げ句に憧れのアイドルまで汚されてよ……綾ちゃんの苦しみをわかってねえだろ!! サッカー部じゃ、1年後輩のこいつに追い抜かれてレギュラー奪われたり、俺が二浪してやっと受かった大学に、こいつが1つ先輩で君臨しててよ……違う大学行けよって!!」
ハッキリとした口調で思いの丈を泣き叫びながらすべてを吐き出した。
