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ネムリヒメ.

第16章 散らばるカケラ.





じゃあ、本当に渚くんは潔白でなにもなくて……


って、なんじゃそりゃ!!

理解したいけど、なんだか複雑


「なぁ、千隼」

「っひぇ…!!」


いろんな意味で絶句していると、渚くんに急に名前を呼ばれて、ビクリと変な声があがった



「お前…葵になんかした?」

「へ……!?」


な、なんか…って!?


「そうだなぁ、女の子だーい好きでモテモテの葵くんが、日替りで侍らせてたコたちを切るとか前代未聞だし」

「…………!!」


え…

あ、葵くん、ちょっと軽いけど優しいしモテるんだろうとは思ってたけど…

日替りで侍らせる…とか

ある程度は想像はしてたけど、想像以上です


「あと何人尊い犠牲者が出るかは知らねぇけど…」

「あははっ、やっかいだよ♪ホンキの葵くんは」


渚くんと聖くんの視線が絡んで空気が一瞬だけピリッとする


「まぁ、でも原因は明らかに…」


聖くんがアタシの頬をぷにっとつまむ


「ねっ…ちーちゃん♪」

「い、いひゃい」

「葵くんに火ぃつけちゃったね」


あ…アタシ!?

そういえば今朝、葵くんに

"本気でもらうね…ちーちゃんを"って言わ…


「っ────!!」


瞬間、何かを察した聖くんがニコニコしていた表情を一変させて、妖しく微笑んで瞳を光らせる





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