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conqueror

第4章 深奥

段々と、彼の指が、体の中心に近付いてくる。

かと思うと、また、離れていく。

「コウさん。」

なんて言ったらいいのか、わからないけれど、名前を呼ばずにいられなかった。

「エリナ、どうしたの?」

「ねぇ。」

「ちゃんと言わないと、わからないよ。どうしたの?いや、違うかな。どうして欲しいの?」

彼は、ちゃんとわかっている。

わかっていて、でも、私が言わないと、その先へは進まない。

「お願いです。その、その。」

その先を言うことが、なかなかできなくて、口籠ってしまう。

「コウさん、お願いします。私の、、、、に触ってください。」

「ゴニョゴニョ言うから、全然聞こえないよ。」

こういう時の彼の眼差しは、本当に優しい。

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