
山岸君と照井君
第35章 指先―――……
俺は、流されるまま……
似た顔の二人に連れられ、新郎新婦の控え室の前にいた…
「岳心さん……
ヤバくないですか?俺が入ったら…雷心さん怒る気がするんですけど…」
「大丈夫よ!照井君!!私がちゃんと盾になりますから!」
……随時…小柄な盾ですなぁ〜
なんだろう…一瞬でも…
“大丈夫”と思ったあの雰囲気を…今更反省したくなってきた…
「さっ、入りましょ!」
小柄1号は…俺の脳内葛藤などお構い無しに控え室のドアをノックした―――…
「どうぞ?」
ドアの向こうから…
声が返ってきて!俺の緊張はピークに達していた!!
