
山岸君と照井君
第34章 結婚式―――……
「―――…最近…俺を避けているんですか?
駄犬のくせに……
最近…俺を…よく一人にしますよね…………」
「――――…ぇ…それは…」
岳心さんの顔が……みるみる…赤くなる…
「―――…気持ち悪かったです…
女の柔らかい唇が…甘ったるい香りが…
媚びるような…視線が―――…
気持ち悪くて……帰ってきました!!」
え…ぇ…え…?
「なのに………
帰ってきたのに!!
前は、尻尾振って…玄関にいた…お前が……居ないって――――――――――…
私を苛立たせる作戦ですか!?」
「―――…作戦って……違います…」
下から睨み付ける彼の肩が震えている…
