
山岸君と照井君
第13章 居心地―――……。
「な…何、ニヤけてんだよ」
「へへへ…こんな事…言われたの初めて…
注意されたり―――…って!!
学力!下の君に言われているのが少々…腹立たしいが…
悪くない――――――…」
山岸は、プリプリしながらも…
テーブルを拭きながら…笑っていた…
その笑顔…メガネ…邪魔だなぁ…
でも…その笑顔……
もっと―――――…見たい…
「あっ―――…そうだ…山岸…俺のカバンと交換して持って帰ってたの…忘れてただろ?」
俺は、山岸のカバンを指差す…
「あっ―――――…そうだった!!」
やっぱり忘れてたのか……
「―――…それで…待っててくれたのか…
あ―――――…入り難かったよな…
麟太郎さん…は…僕の事を思って――――…あんな事…言って―――――――…」
山岸は、俯き…テーブルを吹いていたフキンをギュッと握っていた―――――…
