
箱……肆
第2章 沈む箱
毎日の生活パターンすら…
危うい時が出てきた……
「あなた……洗濯機って…ど〜使うのかしら
洗剤…何処に入れるの?」
と…毎日してきた事を…
たまに忘れることもあった…
料理の時も…
フライパンを火にかけて……
キッチンをいきなり離れたのだ……
熱せられたフライパンは…
限界まで熱を受け…
グニャリと…
曲がったこともあった……
妻は…フライパンを出した事を忘れたと言う…
火にかけたにも関わらず…
忘れてしまう……
妻の事を娘に言うと……
「認知症…かもよ?」
と―――――…脅す…
妻に限ってないと思うが…
一応、確認したくなった…
