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箱……肆

第2章 沈む箱


初めは…


物忘れが多くなったと…



ぼやいくぐらいだった…







だが…その…物忘れが……


日に日に…増えていく…



そして…可笑しな事に…


妻のカバンに……


ボールペンが貯まって行くのだ…






「あなた…

ボールペン…か、鉛筆しらない?

テレビのレシピをメモしたいのに…ボールペンがみあたらないの…」




そう言う…


惚けた奴だと……



俺は、相手にもしなかった……






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