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単なる幼馴染みじゃなかったんだ!!

第2章 夏の旅行

美夏「足が着かないの怖いよぉ(泣)」
亮太「浮き輪してるだろ。」
美夏「それでも怖い・・・(泣)」

結構、高めの波が来た。

美夏「きゃあ~!!」
雅「美夏!!」

えっ?おっ!あっ!
美夏が俺に抱きついてた。
胸が俺に・・・。
春「雅くん、なにを喜んでるのかなぁ(笑)」
雅「そんなんじゃねぇよ!美夏、もう大丈夫だろ!?」
美夏「ご、ごめんなさい。」

休憩する事になって戻ってると、高めの波が来て美夏が思いっきり、ひっくり返って海に投げ出された。まだ足が着かないところだったみたいで、沖に引っ張られそうになったのを亮太が抱き抱えたみたいだけど、少し水を飲んだみたいで咳き込んでる。
浮き輪は健が捕まえた。

荷物を置いてる場所に行くと、美夏が座り込んでしまった。
亮太「美夏、大丈夫か?」
美夏「びっくりした(泣)」
健「ケガしてないか?」
美夏「また、溺れるかと思った(泣)」


美夏は小学生の時に川で溺れた。
その日だけ、たまたま一緒に俺達と帰らなかった美夏が、川に突き落とされた。
当時、変質者が出るって噂があって・・・でも、俺達は全然信じてなくて笑い飛ばしてた。
だから美夏が一人で帰るのも、気にしていなかった。
けど、それがあんな事になるなんて・・・。

美夏は追いかけまわされてる時に、ランドセルを隠して逃げ出そうとした途端に捕まったらしい。
体を触られて泣き叫んで暴れると、いきなり体を持ち上げられ、近くの川に突き落とされるというか投げ落とされたらしい。
突然の出来事でパニックになって溺れかかっている美夏をそのままにして逃げ出そうとしたそいつは、巡回していた警察に捕まった。
美夏もすぐ救助されたけど・・・。
しばらくは、俺達でさえ近寄る事が出来ない精神状態だった。

だから、こんな風に海水浴に一緒に来れるようになるなんて思わなかった。



春「今日さぁ、近くで祭りがあるって聞いたから、早めに帰って夜に備えて休憩しよっか?」
美夏「いいなぁ。」
春「美夏も行くに決まってんだろ。好き好んで野郎ばっかりで、行くわけないだろ!!」

美夏は、自分から行きたいなんて言わない。
俺達があんな言い方しなければ・・・美夏は、もっと笑顔で俺達に話しかけてくれるのか?





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