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彼女は相変わらず大雑把だったけど、それでも手際良く部屋を片付け、簡単に掃除までしてくれた。

「陽ちゃんにお願いがあります」
なんだよ改まって…まさか別れようとか言うんじゃ？
俺がオロオロしていると、
「別れようって言わないから」お前はエスパーか？

彼女の話はこうだった。
今回協力者である会社の友人が彼氏に会いに隣の街に滞在していると言う。
そこには観光地も多数あり、そこに旅行に来ていることになっているようだ。

そのため、口裏を合わせるためにも、旅行に行った証拠を残すためにも少し一緒に行動したいとのことだった。

俺は極度の人見知りだ。コミュ障だ。
だけど彼女のためならば！と、渋々承諾した。