
百鬼夜行左藤家黙示録
第5章 左藤家侵入阻止
「ガチャ」
まもなくして義明が帰って来たようだ
私は義明の部屋で待機してたので
階段を下りた
「おーいおかえっ!り!?」
右手には見覚えのある緑のビン
「だああれだあこらあああ」
「シュッパリン!」
私の足元にジンロがビンが散らばった
その瞬間自分の意志とは関係なく
義明の部屋に逃げ込んでいた
だがゆっくりと階段を踏む音が
近づいてくる
パニックになった私は
ベランダに出た
下を見ると畑だった
「えいっ
ズボッ!」
土がクッションとなり
なんとか助かったようだ
パチンコに負けて
やけ酒の顛末のようだが
タイミングが少しずれていたら
おそらく死者が出ただろう
だが私はこんな目にあったのに
違和感のような達成感があった
