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第2章 Episode 2 痛み



「お前は、殺したペットのことをたかが畜生と言っていたな」

ゆっくりと歩み寄る黒斗。



―ペット? そうか……コレは……





ペットを殺していた間の出来事を思い出す林。


―1回目の猫は全身を切り裂いて殺した。

―2回目の犬は腹に穴を開けて、内臓を取り出して殺した。


―3回目の猫は…





「お前にとっては“たかが”でも、殺されたペットの飼い主にとっては、かけがえのない…大切な家族だった」

鎌を構える黒斗の瞳が輝く。

「他人の痛みを分かろうとしない、お前には理解出来ないだろうがな」



その言葉が耳に届くと同時に、林は奇妙な浮遊感を感じた。

まるで飛んでいるかのように、視界が高い場所にある。

眼球を下に動かせば、真っ赤な血を噴き出しながら崩れ落ちる自分の体が見えた。


ゴドッ


鈍い音と共に、床に叩きつけられる頭部。

生首となった林に黒斗は近づき、ゆっくりと鎌を降り下ろす。



林の意識はそこで途絶えた。


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