
デスサイズ
第2章 Episode 2 痛み
「ミャーン……」
以前、ココアが入っていたケージの中に居るのは前足、両足共にキツく縛られたリンがいた。
怯えて縮こまっているリンを、林は冷血な眼で見下ろす。
外を出歩いていたリンを林は偶然にも発見してしまった。
ココアの飼い主であるカナと一緒に居た少女が、大切そうに抱いていた猫であると首輪を見て気づいた林は、直ぐにリンを捕獲した。
林にとっては幸いにも、リンは人懐こい性格だった為、捕獲は容易だった。
「お前らは良いよな……」
冷酷な表情を浮かべたまま、血濡れた包丁を手に取る。
「何も気を使わず、可愛こぶって適当に媚びを売ってれば、愛してもらえる」
ケージから引っ張り出したリンを机の上に置く。
「俺とは違って、皆に愛してもらえる」
そう呟くと、林は振り上げた包丁をリンの首めがけて降り下ろした。
ザシュッ
「ミ、ッ!!」
喉に包丁を突き刺されたリンが声なき悲鳴をあげる。
ズルッ
ブシイィ
勢いよくリンの首からナイフを引き抜くと、傷口から血が噴き出す。
