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twin★love

第19章 19★嫉妬

「あの、私もう帰るので…」

「なんでよ!いいじゃーん!よく見るとほんとにかわいいね!なにちゃん?名前教えてよ!」

男の手は萌の手を掴んで離さない。

振り払おうとしても力では叶わない。

「なにしてんだよ、離せ。」

萌の前に影が現れ、ようやく掴まれていた手が離れた。

「れんちゃ…」

「行くぞ萌。」

さっきまで男が掴んでた手を今度は蓮が掴み、どんどん歩き始める。

蓮の歩くスピードははやく、萌はついていくのがやっと。

そのまま電車に乗り、ようやく蓮の足が止まったのは最寄りの駅についてから。

息が上がっている萌。

「あの、私…」

「このまま俺の家行くから。」

そう言った蓮の目はいつもより鋭く、萌を見下ろしていた。

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