
私の彼は****が好き
第16章 えっちサークルで…………
*
そして、土曜日。
確かナオくんは、土曜の夜に開催される……って言ってた気がする。
その夜を待って、あたしはあのマンションの麓にひとりでやって来た。
あらためて見上げると本当に大きい。
なんか雰囲気に飲まれそうで、入る前から胸がドキドキして止まらない……。
だからインターホンを押すのに1分もかかっちゃった……。
迷った末に、震える指でインターホンを押すと……
「……ハイ?」
出たのはこの間の男の人だ。
「あ、……えっと、あたし……、ナオくんの知り合いで……す。えっと、そこにあたしの友だちが来てないかと思って……」
"ナオくんの知り合い"って言わないと信用されない気がした。
「……あー、ナオの友だち?」
緊張してたどたどしく説明したけど、返ってきたのは意外に呑気な声だった。
