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私の彼は****が好き

第10章 イジワルな先輩に…………

あたしがキッパリ全否定すると、


再び先輩に、さっきより冷たい視線が突き刺さる。


「……言い訳さいってー」
「あの男痴漢だってさ……」
「いやー、きもっ……」


ヒソヒソとした乗客の会話も聞こえて来た。


先輩は肩を震わせて今度は真っ赤になり、あたしを睨み付けた。


「おォ~まァ~えェェ~……よくもオレをォ裏切ったなァァ……ッ」


「……っ」


なんか今にも、飛びかかって来そうなくらい怒ってる。


先輩の顔があまりに怖いから、ちょっと怯んだものの、横にいたタケルがまた叫んだ。


「逆切れかよ、この痴漢ヤローッ‼こいつは"オレの彼女"だ‼ちょっかい出してんじゃねェ‼」


車内の隅々にまで聞こえそうなくらいの大絶叫……。


「……ッ!?」


そしてさすがに衝撃だったのか、先輩はおとなしくなった。




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