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The man suitable for me

第3章 その後

「早く。」

私は、目を閉じた。

そして、言われた通りに、スカートの裾を掴んで、少しあげる。

見えるか、見えないか、ギリギリのところまで。

彼が、助手席の窓を開ける。

慌てて隠そうとする私の手を、彼の手がとめた。

「ダメですよ、そのままで。」

対向車からは、見えていないだろうか?

歩道を歩いている人に、気付かれていないだろうか?

心臓が、早鐘のように、鼓動を打ち続ける。

こんな、あられもない格好を、誰かに見られたら。

そう、思っただけで、体が熱くなって、濡れ始めていた。

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