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The man suitable for me

第3章 その後

『入り口近くで、立ったまま、脱いでくださいね。コートで隠しては、ダメですよ。』

私は、ショルダーバッグを、肩から外して、コートのボタンに、手をかけた。

指が緊張で、震えていた。

だいじょうぶ。

小さく呟くと、入り口近くに立ち、コートを脱いだ。

グレーのニットに、浮かんだ胸のシルエット。

ニットの裾を、スカートにインしていたので、くっきりとわかる。

慌てて、体を窓の外の方に向ける。

背中を丸めて、少しでも目立たないようにした。

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