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The man suitable for me

第2章 初体験

トイレの中は、静かだった。

私は、人目につきにくい、一番奥の個室に入っていた。

平日の昼間だから、買い物客はそれほど、多くはなかった。

それでも、人が来ないという保証は、どこにもない。

どうしよう。

どうしたらいいの?

ほんとにしないと、いけないの?

何度も逡巡して、私は恐る恐る、鍵を外した。

結局、彼の命令には、逆らえなかった。

ゆっくりと、扉を開く。

顔を少し出して、周りの様子をうかがった。

誰もいない。

とても、静かだ。

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