
S⇔M
第1章 出会い
テーブルに戻った愛華は
仕事中は滅多に脱がないブーツを片方脱ぎ、
服を着直したヒロの膝の上に足を乗せた。
「匂い嗅いでいいよ。」
「ありがとうございます。失礼します。」
ヒロはそっと愛華の足首を持ち上げ、パンストの爪先に顔を近付けて深呼吸した。
実は愛華は、こういう仕事をしているが心を許した人間以外に体に触れられるのが大嫌いだった。
ここでヒロがその爪先を勝手に舐めたり、その手で撫でてきたりするような事があれば
即、反射的に蹴りと罵倒が出るところであった。
だがヒロは礼儀正しく、しばらく愛華の匂いを堪能すると
「ありがとうございました。いい匂いです。」
と、愛華の足を丁寧に自分の膝に置いてブーツを拾い上げた。
「どういたしまして。」
手慣れた様子で愛華の足にブーツを履かせていくヒロを見て、愛華は何とも言えない気持ちだった。
慣れてるなぁ。
素直にそう思った。
「私、この店はバイトで週2だけなんだ。
普段は派遣型のSMクラブにいるの。良かったら呼んでね。」
そう言って愛華は2枚の名刺を渡した。
SMバーの名刺と、SMクラブの名刺。
仕事中は滅多に脱がないブーツを片方脱ぎ、
服を着直したヒロの膝の上に足を乗せた。
「匂い嗅いでいいよ。」
「ありがとうございます。失礼します。」
ヒロはそっと愛華の足首を持ち上げ、パンストの爪先に顔を近付けて深呼吸した。
実は愛華は、こういう仕事をしているが心を許した人間以外に体に触れられるのが大嫌いだった。
ここでヒロがその爪先を勝手に舐めたり、その手で撫でてきたりするような事があれば
即、反射的に蹴りと罵倒が出るところであった。
だがヒロは礼儀正しく、しばらく愛華の匂いを堪能すると
「ありがとうございました。いい匂いです。」
と、愛華の足を丁寧に自分の膝に置いてブーツを拾い上げた。
「どういたしまして。」
手慣れた様子で愛華の足にブーツを履かせていくヒロを見て、愛華は何とも言えない気持ちだった。
慣れてるなぁ。
素直にそう思った。
「私、この店はバイトで週2だけなんだ。
普段は派遣型のSMクラブにいるの。良かったら呼んでね。」
そう言って愛華は2枚の名刺を渡した。
SMバーの名刺と、SMクラブの名刺。
