 
いつか手をつないで歩こう
第10章 訪問者
今日は土曜日だけど、会社は特別出勤日。
仕事中とても眠かった。結局夕べはよく眠れなくて…。
お昼になり、百合ちゃんと外へ食べに行くことになった。
「ねっ美雪。私、駅前に新しくできたパスタのお店に行ってみたい!」
「うん、そうしよう」
ーーーー
店内は混んでいたけど、私達は窓際の陽のあたる席に座る事ができた。
「こんな天気のいい日に仕事なんて、やんなっちゃうわ」
百合ちゃんが口を尖らせて言う。
店内を見回すと、結構カップルが多かった。
「ねえ美雪は、ほんとに彼氏が欲しくないの?」
うっ…また始まったよ、百合ちゃん!
「まぁ、そのうちにね」
「そのうちそのうちって、もうー。よし、こうなったら私が見つけてあげる。美雪にふさわしい素敵な人を!」
「えっ」
「お待たせしました」
ちょうど運良く注文した料理が運ばれて来て、百合ちゃんはおとなしく食べ始めた。
 
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