 
いつか手をつないで歩こう
第18章 エピローグ
ー6年後ー
ある晴れた日曜日。
私達親子4人は、地元の某緑地公園へやって来た。
車が駐車場へ着くと、一目散に駆け出して行く子ども達。
私は思わず声を上げた。
「若菜(ワカナ)〜、蒼葉
(アオバ)〜、そんなに急ぐと転んじゃうわよ〜!」
「はーい、気をつけまーす」
「気をつけまーしゅ」
その後を、荷物を持って浩輔と追う。
広大な芝生には、多くの家族連れがレジャーシートを敷いてピクニックを楽しんでいた。
そして浩輔と私は、今や立派なパパとママだ。
浩輔は大学卒業後、大手の出版社に就職した。住まいもアパートから広いマンションへと移った。
私達は遊具で元気に遊び回る二人の子を、
穏やかに見守る。
「浩輔、こんな日が来るなんて思わなかったね。私今、最高に幸せなの」
「俺もだ。美雪に会えて本当に良かった。
父さんと母さんに感謝しなきゃな」
「そうね。ふふっ」
自然に手をつなぐ私達。
「パパ〜!」
「ママ〜!」
時折こちらに手を振ってくる、愛らしい我が子の姿は
まさに遠い昔の日の、幼い私と浩輔そのものだった……。
end.
 









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