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暗闇で恋しましょう

第22章 変化

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漸く入れた部屋の中。


不貞腐れた杏と、ガチで首痛めてる系男子の俺。


やはり、あの音はやばかったと痛感中。


そして、杏のその態度の理由はまさかのもので。



「そんな首痛いくらい、湿布貼っとけばどうにでもなるって。そんなことより、私のセットした髪がぐちゃぐちゃになったことの方がどうにもならない」



遊園地ならまだしも、髪って……



ぶつぶつ文句は止まらないものの、言ったことはしてくれるようで。


家にあったのも不思議だが、杏の手には湿布が持たれていた。


渡してくれるのかと手を差し出すが、それは見事にスルー。



まさかと思ったことは現実に起き、杏は俺の抑えてる手をどかし、貼ってまでくれた。








ばちんっと音が鳴るほど勢いよく。



「っ………」



痛いっつってんのに、こいつぁ………


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