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暗闇で恋しましょう

第12章 1つ、また、1つ 嫌な、こと

だって、眠い。超絶眠い。


まともに受け答えなんて出来るわけない。



「……そんな眠いなら、別に無理して見送りいらねぇんだぞ?俺は、あの約束、守ってくれりゃあそれでいい訳だし」



ぶんぶんと頭を振り、否定する。


それは、いけない。


これは、自分で決めた事だ。


どちらかが死ぬまで、遂行する所存だ。


ぐっとガッツポーズをしたつもりだが、どう考えても腕が上がってない。



「はぁ……今日は、祥人も来ねぇしなぁ。今のお前、1人にするのこえぇな……」



じっと見られ、凄く心配されているのだと悟る。


嬉しいけど、ただ本当に眠たいだけだし、そんなことで足止めを食らわせているのも忍びない。


時間だって迫ってきているだろうし、どうぞ、行ってくださいの念を込め、ぐっと親指を立てる。


が、それもひぃちゃんの目前にまで持って来れた気はしない。



「再度言うが、今日、1人だからな。鍵はもちろん閉めてくけど、寝惚けたまま開けたりすんなよ?」



その心配はいらないと思う。

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