テキストサイズ

言葉で聞かせて

第13章 言葉で聞かせて


「ん、ごめん」
「……」


僕が新聞に目を戻すと敦史が横で「今日何かあったか?」と聞いてくる

ざっくり纏めて話をする中、一応気になったあの会社の話もしておく


「何だその会社?知らねえけど」
「え?お客さんにそこのお嬢さんがいたでしょ?」
「あー?」
「えっと……黒い髪を背中の真ん中ぐらいまで伸ばしてて、来る時大体薄いピンク色のドレスの……」
「……あーー……あのメンヘラ貧乳か」


敦史の酷い表現に心の中でツッコミを入れつつ、「そう」と同意しておく


「へぇ。あいつのところ潰れんのか」
「潰れるまでは言わないけど、ちょっとヤバいかもね」
「ふぅん。俺あの女の構ってちゃんオーラがキライ」


「そんなこと言わないで」と笑っていると千秋さんが「出来ました」と声をかけてくれた

テーブルに並んだ食事を見てお腹がなる


パブロフの犬みたい
飼い慣らされちゃってるな


「「いただきます」」
「はい。どうぞ」


僕達が食事をしていると、千秋さんが突然さっき僕たちが話していた会社の話をしだした


「あの、さっきお話しされてた会社の話なんですけど、ニュースでやってたところですよね?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ