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言葉で聞かせて

第10章 再来


『ポストの中見た?明日70万持って来ないとどうなっても知らないし、アレ二人に見せるから』


単位は書かれてないが、明らかに金を要求する恐喝のメール


「この二人というのが僕たちだったとして、アレってなんだろう?」
「……俺が知るかよ。どっちにしろ集合場所を特定しねぇと何にも出来ねぇ」


「そうだね」と同意した悠史と千秋の部屋を漁る
中からは今回のと同じような手紙が一通出てきたが、そこには駅名しか書かれていなかった


「これだけじゃわかんねぇか……」
「……」
「悠史?」
「この駅さ、千秋さんが事故にあった場所の最寄駅だと思う。ということは、千秋さんが事故にあったところは呼び出された場所に近いんじゃない?」


なるほど
確かに


「ならその場所に行って怪しい女がいないか確かめろってことか?」
「それは無理だよ。顔もわからない女性を見張るなんて」
「じゃあどうすりゃいい?」
「一番確実なのは、千秋さんをその近くで歩かせること」


千秋をダシにして
そいつらおびき出すって?


「……」
「危険なのはわかるけど、早くてを打たないと」
「そう……だな……」


仕方ねぇのか……?
でも今の千秋は記憶がねぇんだよな

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