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元風嬢、でも良いじゃない。

第3章 あ、そうなの。

《………。》






嬉しくなかったといえば、嘘になる。





でも、自分の中で悟ってしまった以上、寂しいといって、電話もしてこない、メールも一通だけの彼にどう接していいのか全く分からなくなっていた。









そして私は唐突に仕事を辞めた。
















全てがだるくなってしまった。

お金が欲しくて、一生懸命働いていたけど、途中からはルイが居るから働いている、という状況だった。

嫌な仕事を与えられても文句も言わなかった。
チーフに理不尽に怒られても絶えた。
一緒に帰るために残業した。
出勤時間まで変えた。


でも、どうでもいい。

彼の中に私が居ないなら、頑張りたくない。知らない。


子供じみた理由だが、私は本当に仕事をやめてしまった。


ルイは必死に止めた。

『俺と会えなくなっちゃうよ??俺だって仕事忙しいし。良いの?』


《仕方ないでしょ。》


そう、仕方ないの。

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