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なんの……冗談だよ、これ……
オレは夢を見てるのか…？



なんだか時が止まったようだった。
目の前で悲惨な光景が繰り広げられているのに、何も聞こえない。


つくし先生が窓を閉めながら、何か必死に叫んでるけど…オレの耳には届かなかった。


そうだ、同じような場面をつい最近見たことがある。
あれはなんだったか……



──思い出した。
レンタルで借りてきた、『ハイスクール・オブ・ザ・デッド』。

ある日学校に"奴ら"というゾンビが現れて、主人公たちがモップや金属バットを使ってゾンビたちと戦うアニメ…。



なんだ、今のこの状況と似てるじゃん。



やっぱりこれは夢だ。
あんなアニメを見たから、オレは夢を見てるんだ。
こんなこと、現実にあるわけ………




──パンッ！



「しっかりして、ひなたくん！！」

「──っ！」



左頬に痛みが走った。
オレは我に返る。



「……え……」

「お願いよ、ひなたくん……あなたまで現実から目をそらさないで」

「現実……？」



オレは周りを見渡した。