
齧りかけの林檎
第6章 ● 君の名前 ♂side
ねぇ、おれ達って
彼氏彼女に見えるかな?
そう見られていたら嬉しいな。
10分くらいすると、ウェイトレスさんに彼女の名前が呼ばれ
テーブルまで案内された。
繋いでいた手は、向かい合わせに座るために離されてしまった。
少しだけ寂しい・・・。
メニューを見ながら、
「いっぱい食べてね!
高校生なんだから食べ盛りでしょ?
遠慮しないで好きな物頼んでね」
と言った。
自分から高校生ということを、武器にできる時は使うくせに
彼女に高校生と言われると、少しショックだった。
