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齧りかけの林檎

第6章 ● 君の名前 ♂side




「ごはんなに食べたい?」


「ゆりさんの食べたいものでいいよ」


「じゃあパスタでもいい?

 ピザも一緒に食べられるところ」


「いいよ、おれピザ好き」








こんな普通の会話でさえ、すごく幸せだった。








「ねぇ、歩くん?」



彼女のほうを向くと、なにやら困っているような表情をしていて

なにか言われるのか?と少しだけ身構えた。













「あ、あの、手・・・離しても、いい?

 歩くんの本当の彼女さんに会ったらまずいし・・・」








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