
男子寮
第15章 利央×快斗 欲しいのは…
利央side
戻ってきた瞬間、快斗は酒をがぶ飲みし始めた。
「あのくそ親父…」
あ~あ、快斗酒癖悪いんだよなー。
すげぇ甘えてくるから、理性持たないし。
「飲みすぎんなよー」
一応軽く声をかけておく。
仮にも未成年なんだから。
※よいこは真似すんな~
「利央は俺が海外行っても良いのかよ!」
また留学か…。
こいつも大変だな…。
「おいで」
俺はそう言って、両手を広げる。
相当酔ってるのか、素直に俺に股がって向かい合う。
「海外海外って…。」
「うん」
「利央…っ、俺の事いらないの?」
「そんなわけないだろ」
てか、お前快斗?ってくらいキャラ崩壊。
「跡取りって、キツい。」
初めてだった。
快斗の弱音を聞くのは。
だから、正直どう対応していいかわからない。
いつも勝ち誇ってた快斗が、初めて弱音を吐いた。
