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最後の恋は甘めの味で

第14章 逃げる

これはもう言うしかないのだろう。


だけどその前にどうしても知りたいこと。


「......言うわよ。ちゃんと。でもその前に告白を知ったいきさつを教えて。私も関わっているのに私の知らないとこで情報が漏れたっていうのはあまりいい気分じゃない」


よく言う。


答えもはっきり言わないまま、あんな態度を取っている奴が偉そうに。


「........それもそうね。だけどきっと暁、もっと強くなるわよ。何で抱かえてんのか知らないけどその”罪悪感”。いいの?」


一体、上條くんは佳世になんて説明したんだろう。


ごくんと唾を音を立てて飲む。


「構わないわ。言って」


それから来た生をひと口飲み、佳世は話始めた。

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