テキストサイズ

曖昧☆Bboys

第59章 父になる

サムは俺に譜面を付き返す。


「NO」


がっかりした顔で首を横に振った。


畜生!


「彰吾さんレコーディング入ります」


木嶋さんが俺の感情を無視して事務的に言った。


俺は黙って立ち上がり、ギターをケースから出してレコーディングルームに入る。


くそっ、やりゃあいいんだろやりゃあっ!


気持ちを切り替えなきゃいけないのに上手く出来ない自分にも腹が立つ。


それでも、俺はチューニングを合わせてヘッドフォンを付けた。


「スタンバイオッケーです」


「はじめます」


マイクで木嶋さんと確認し俺は弦に指を下ろした。


**************************

ストーリーメニュー

TOPTOPへ