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「あのーボク…」


「自己紹介はいいわ、中山さんから聞いているから、」


「そうですか、奥様、」


「孟くんは、好きなものとか嫌いなものありますか？」


「嫌いなものはほとんどないですが好きなものは魚介類ですかね、」


「そう、魚介類ですね、」

後ろに控えていたメイドさんに奥様はなにやら話していた。

ほどなくして、自走式台車でメイドさんが運んでくる。
蓋を開けると銀の皿にアワビのバター焼きが入っている。それを切り分けて孟の皿に乗せてくれる。


「奥様、いただきます。」

孟は、めったに食べられないアワビを口にする。


「美味しいです、奥様、」

「そう、良かった喜んでくれて、お代わりあるからね、孟くん、」


そのあと、メイドさんが運んできたものは、舌平目のムニエルであった。
白ワインで、
これも、美味しくいただきました。



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