
双子姉妹・恋と愛
第1章 相性
それから、二人でシャワーを浴びに向かう。
広太は、シーツに血が付いているのに気付く。
「あれっ?処女は昨日卒業したょね、」
「いゃー違うわょ、あの日なの、」
「そうなんだ、」
恋は、危うくこの場を切り抜ける。男はあの日で納得する傾向がある。
よく女は、「今日は、あの日なの、」で男は引き下がるのである。
二人でシャワーを浴びながら、
「恋の身体、美しいょ、」
「ありがと広太さん、」
ボディーソープを付け素手で恋の身体を洗ってやる。
「また、ここでする?」
「いゃ、よしとく、」
シャワー室からあがってバスタオルで身体をくるんでいる恋。
広太は、すぐに服に着替える。
「これから、どうする、ディナーも一緒にどう、」
「いゃ、今日はこれで帰る。明日提出するレポートまだだし…」
ここで、恋は広太がまだ学生なんだと気付くのである。
そして、二人はホテルを出て行く。恋が車で送ってあげると言ったが広太は断って電車で帰って行った。
広太は、自分のボロアパートを見られたくなかったのである。
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