
シュールな関係
第12章 迷惑な訪問者
「会長 申し訳ありませんが」
「奈緒どうした?」
わたしの態度に一之瀬さんが
不思議そうな顔をする。
「この話 お受けできません
わたしの言ってる意味・・・
お分かりですよね?」
一体どういうこと?
息子には黙っていて3千万で
手を引いてくれ・・・
そう言った数時間後には
ここの会員になって二人で食事に
来て 息子とパーティに出席
をしてくれとか
全く意味不明!!!
貧乏人をバカにしてるの?
ワザと高額なお金をぶら下げて
わたしの反応を楽しんでるとか?
それともこれがお金持ちの嫌味で
ジワジワいたぶってるとか?
からかわれているのか?
馬鹿にされてるのか?
真剣に言ってるのか?
わたしの頭では全く理解不能だ
凄く腹が立つんだけど!?
「どうしたんだ 奈緒
一緒に行ってくれるだろ?」
ごめんなさい。
爽やかに言ってる一之瀬さんにも
お金をチラつかされて
ムカッとするような気持ちが
込み上げてイライラするの。
これ以上ここにいたらダメた
笑えない・・・
顔に出てしまう前に早く
この部屋から出ないと・・・
「一之瀬さま
今日はお越しいただき
ありがとうございました
では失礼します」
関わるのはもうこれで限界
笑顔が消えないうちに早く
部屋を出ないと・・・
