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顧みすれば

第34章 新たな扉

車は東へとひた走る。



「紗英 アラブは変わったかい?」



「ええ、とても驚いています」



ロイド王子が満足げに微笑む。




「君にそう言ってもらえると嬉しいよ」



ロイド王子の数年の苦労を垣間見た気がする



「アラブは資源大国から


 教育大国へと転換しているんだ


 オイルや水で稼いだ外貨を


 教育に充てている



 やがて人材がこの国の大きな資源となる」



ロイド王子は窓の外を見た。

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