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顧みすれば

第30章 決意

「はい。

 今回いろいろ考えることがありまして。


 それにまだ治療にも

 時間がかかりそうなので」


「そうか...。


 まあ、致し方ないか...。」


「ご迷惑をお掛けして申し訳ございません」



「迷惑など、君に負担をかけたのはこちらだ。


 しかし、有能な君を失うのは残念だ」


社長はため息をついた。


私は立ち上がり深く礼をする。


「大変お世話になりました」


「卯月にもどるのか?」


「いえ、卯月は妹が継ぎますので」



「まさか、王妃になるわけではないよな」


社長はニヤリと笑う



「さて、どうでしょう」



私も意味深な笑いを返して

社長室を後にした。

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